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【まことのFACT】知ってることとできることは違う! makotosfact

「知ってることとできることは違う!」—このセリフは私が尊敬しているアイリスオオヤマ(以下アイリス)の大山社長がよくおっしゃっている 言葉です。もう、これ以上核心をついた言葉はないと思います。私の地元の友人が同社に勤めていてよく会社の話を聞いていたこともあり、以来アイリスはずっと身近に感じていた企業です。友人曰く、 実際はかなり厳しい会社のようですが(笑)

以前に私が見る数少ないテレビ番組であるNHKの「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に大山社長が出演していました。トップによる即決、即断。スピードと行動重視。そして責任は社長自身が取る。番組を見て、そんな社長として姿勢にとにかく感銘を受けました。

ところで、日本では会議、会議、そして会議で1日が終わり「今日はどんな仕事をした?」と聞くと「1日会議だった」なんて事ありますよね?しかし会議は仕事の手段の一つで目的ではありません。煮詰まった時にアイディアを引き出すため、大きな決断を下すため、プロジェクトを開始するためなど、様々な用途にあわせた会議があります。また会議が得意な人とそうでない人、いつも発言をする人とそうでない人、和を乱す人や常に歩調をあわせる人など、これも様々。

私は正直、そもそも会議自体があまり好きではないですし、得意ではありません。会議の場で自分の意見を主張し続けるのは辛いし、周りを敵に回す事もあります。特に本社の経営陣と行う会議は意見が食い違う事が多々あり、双方熱くなる事もあります。会議の参加者の性格がわかると、ある程度ハンドル出来ますが、反論されるとわかっているから発言するのが面倒になり黙り続ける事も頻繁にあります。気になるのが同じメンバーの会議でいつも同じ議題やアイディアが挙がり、その時は皆「Yes, let’s do this!」と意気揚揚と話すのですが、いつまでたっても実行しない。そして半年後にまた同じ話をしている。「あの会議はなんだったんだ?」と思う事がしばしば。これは多くの方が感じる事ではないでしょうか。

また、会社全体の経験や知識が浅い時には、「知識を持った雄弁な話者」を無条件にリスペクトしてしまいがちです。自分達が知らない事を知っている人は常に凄い人に見えますよね。「なんかこの人すごい事言ってるぞ。しかも自信を持って自分にはできると言ってるし。さぞ仕事ができるに違いない。よし、お願いしよう!」みたいな流れです。まだ結果が出てもいないのに、どんどん重責を与えていく。雄弁な人はごまかすのも得意で、仕事をしてない、できていない時でも上手く切り抜けてしまいます。半年経って「これは何か怪しいぞ」と思い、一つ一つの仕事を事細かに見ていくと、全く仕事をしていなかったという衝撃の事実!これぞ「知ってる事と出来る事は違う!」

どれほど「自分には出来る。これこれそうすべきだ。 」と語ったとしても、実行しなければ、それは知らない事と何の違いもない。よく聞くのが「あのアイディア、俺前に言ったよ、あいつ人のアイディアを盗みやがって」。SNSの走りだったmixiだって、今や知らない人はいないfacebookだって、アイディアをマネして生まれたサービスです。違いは一つだけです。そのアイディアを実行したか、いつまでも話だけをしているか。これだけです。

アイリスでは毎週月曜の会議で各開発チームが新商品のプレゼンを経営陣前に行うのですが、そこで直接社長がフィードバックを出し、売れると判断したら社長自らGOサインをだします。ただ、社長はすごく厳しく新商品を見ていくので、合格するまでは中々厳しい壁があるようです。それでも次から次へと新商品の提案が社内から来て、なんと同社の売上に占める新商品の割合は半分だそうです。アイリスの商品にはちょっとひねった家電が多いですよね。よくある「そうそう、その機能あるといいよね」みたいなやつです。これも恐らく競合が「自分達だってこれ位考えていたよ」と思うでしょうが、なにせアイディアが来て商品化するまでのスピードが半端ないのと、責任を社長が取るというスタンスなので、現場は猛スピードで進められます。商品開発に携わっている方はどんどん商品を開発したい。ただ大企業だとステークホルダーが多く根回しが大変。そして「もしこの商品が売れなかったらどうするんだ?」これだとアイディアがあっても怖くて慎重になってしまいますよね。この弊害を取り払ったのがアイリスの開発方法。これが、私が参考にしている「知ってることとできることは違う」です。

もちろん自分自身はこんなにかっこよく実践は出来ていませんが、少なくとも私は会議でどれ程雄弁に語っても、手を動かして仕事をしていない人は一切評価しません。むしろ物静かでも着々と仕事をこなしてくる人や、次から次にアイディアを出しては実行する人を評価します。行動する、実行する。これは仕事の基本中の基本です。

そして組織のトップとして自分が心がけているのは、その後押しをしてあげる事です。問いかけを受けたら答える。決断は引き延ばしにせずその場で下す。言いたくないフィードバックも出す。もちろん誤った決断を下す事もあり、訂正もしますが、決断を先伸ばしにせず、その時その時で最善と思った選択肢を選ぶ。間違っても早い段階でそれに気が付き軌道修正すれば、ほとんどの問題はカバーできます。外出が多く社内にいない事がしょっちゅうですが、外出先からも頻繁にメールをチェックし、指示はすぐにだす。休みの日も同様です。自分の判断を待っている人々の時間を無駄にする訳にはいきません。またスピードが求められている今のビジネスにおいて、トップはとにかくすぐ判断をし、現場はそれ以上のスピードで実行する。多少は粗があっても走り続ける方が、熟考し徹底的に戦略を練り、石橋をたたいて渡るよりは成功する確率が高いと思います。机上の論理で事が運ぶ事は少なく、予期せぬ事が起こるので、考えがある程度まとまったら先ずは行動あるのみ。

と、ここまで書きながら本当は自分に発破をかけています。やれていない事がたくさんあるので、甘えてしまう自分に鞭を打って前進していきます。知ってる事と出来る事は違う!

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湯浅 誠

カクタス・コミュニケーションズ株式会社、代表取締役。1978年千葉県生まれ。大学を卒業後に渡英。その後インドに渡り、Cactus Communicationsに就業。現在は日本法人であるカクタス・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役を務める。

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