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【まことのFACT】やらない事を決める ~Decide what NOT to do~ makotosfact

「やらない事を決める?」
「やる事を決めるでしょ?!」

と皆さん思われるかと思います。新しい事をやりたがらない組織にとっては「次の成長に向けて新しい事をやらなければいけないが、アイディアがない。何をやるべきか考えなければ!」と、まず「何かやる事を決める」のが大切だと思いますが、このご時世その様な呑気な状況に置かれている企業さんはあまりないのではないかと思います。

私が個人的に注目している企業の共通点は、常に新しい事に挑戦している事です。次から次へと新サービスを発表している、そういう企業は外から見ると華やかに見えると思いますが、実際は失敗に失敗を重ね、それでも諦めずに挑戦し続けた結果だと思います。

弊社も「新しい事に挑戦しよう」とする意思だけはとにかく強いです。その意思が時に全く思ったように活動に繋がらず歯がゆい思いをする事もありますが、社内では「常に新しい事に挑戦しないとダメだ」という空気はある程度あると思います。

第二四半期が終わりましたが、毎期末に行う「Quarter review」と次期の目標設定における私の課題は「何をやらないかを決める」事です。なぜか?課題は無数にあり、やりたい事は次から次に出てくるからです。「あれもやろう、これもやろう」「これ全部できたら確実に目標達成だー!」と、やる前が皆一番モチベーションが高いです。創業から15年経ってサバイバル時代を越えたいまでもビジネスを勢いで進めてしまうカクタスグループでは、この様な「あれもこれもミーティング」がもう何年も続いています。前向きでエネルギーがあり、それはそれでいいのですが、大きな問題があります。それはプランの時に思い描いた通りには実現ができていない事です。具体的に何が起きているかといいますと、次のような感じです。

1. 四半期レビューの際に、思うような結果が出ておらず焦る
2. 次期での巻き返しのため、実現できそうにないアグレッシブな目標を設定する
3. 「皆でやれば何とかできる!」と一致団結して壮大なプランを作成してしまう
4. その結果やるべきタスクが大量に発生する
5. タスクが多すぎて、インパクトの大小を加味せず簡単にやれそうなタスクを優先してしまう
6. 翌期のレビューの際に、重要なタスクが実際は半分しか達成されていない事に気付く。また売上目標も未達

同じ事が当てはまる方も結構いるのではないでしょうか。またこれはプランを全て実行できない問題のみならず、「大して効果のないプランを実行しており、本来確実にやるべきだったことができなかった」という危険な事態も招きます。

活動プランを作成する際にタスクの優先順位をつけたのにもかかわらず、日々のオペーレーションの中で労力が必要なタスクは後回し、すぐできるタスクを先に片づける傾向はほとんどの人に見られます。私もつい行ってしまいがちですが、これは完全な間違い。労力で順位をつけるのではなく、活動のインパクトを予測して、最大限の効果が見込める事を優先的に行う必要があります。その場合、インパクトが同じで労力が少なくてすむタスクがあれば先にこなし、労力が高いタスクはその後に行えばよいです。もちろん予想が大幅にはずれる事はよくあります。しかしこの予測を事前に行わないとタスクの優先順位がつけられず、ランダムな活動で正しいレビューが行えません。

今までの失敗から最近はさすがにいくつか学び、最近はタスクをインパクトで評価し、取捨選択するようにしています。具体的にはレビューの際に当期に行ったどの活動がどの位ビジネスに貢献したかを可能な限り細かく分析して、効果が全くなかったものはどれほどいいアイディアに見えても一切止める。期中に出て来た課題に対しては、課題を詳細に分析し、問題の原因をばらばらにして、各原因を解決できるであろう小さいタスクに落とし込む。そのタスク一つ一つを見て想定されるインパクトと労力を算出して、あまり効果が期待できないものは削除するか、「時間があれば行う」リストに入れる。

こうして「効果が期待される、やるべきことリスト」ができ上がるのですが、そのままプランを決定してはいけません。1日寝かせて翌日にもう一度チームとミーティングを行い、客観的な目でリストを確認し直すのです。「本当にこれが今の課題解決に繋がるタスクリストなのか?本当は必要のないタスクはないか?本来やるべきタスクが漏れてはいないか?」と細かく疑問を呈し、本来やるべきものを確実に実行するために 「やらないことを決める」ことが大切です。

上記のプロセスを3~4回経て、プランを練り上げます 。そしていざ活動開始。ところが開始から1ヶ月経っても思うような数字が出ていない場合や、計画段階で課題だと思っていたこととは異なる課題が発生することがあります(それも結構頻繁に)。そんな時にはプランになかったタスクを追加しなければなりません。このキャパがなく、いつもかつかつで活動していると、肝心のビジネス・クライシス の際に大した事ができません。その時には、もともとあったプランを見直し、今のビジネスの状況にあわせてさらに「やらないことを決める」のです。

今の方法がうまく行ってるかどうかは正直まだ試行錯誤中ですが、この「やらないことを決める」を決定者である自分が意識的に行うようになって、今までのように「あれもこれもやろう」で貧乏暇なしの状況からは若干抜け出したかなと思います。

ただし社員に注意して欲しいのは、「やらないことを決める」といっても「これはやりたくないからやらない」というものではありません(笑)。何が重要なタスクで、それがどうビジネスに繋がるかという分析の結果「やらない事」が出てくるものであると思います。

プランの精度をさらに上げるためには、現状のビジネス課題に対する客観的データの収集と、タスクのインパクトの事前予測の力を、ビジネスを担うスタッフ全員がつけていく必要があります。ここはまだまだ、まだまだ課題ですが、この先1年で解決していきたいと思っています。社内にはかなり多岐に渡るデータが蓄積されており、また収集の精度も少しずつあがってきているので、マーケティングチームには是非このデータを駆使して、適格な分析を行ってもらえればと期待しています。

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湯浅 誠

カクタス・コミュニケーションズ株式会社、代表取締役。1978年千葉県生まれ。大学を卒業後に渡英。その後インドに渡り、Cactus Communicationsに就業。現在は日本法人であるカクタス・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役を務める。

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