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【まことのFACT】子育てとマーケティングの共通点 makotosfact2

私には現在2歳10か月になる双子がいて、日々子育てに奮闘しています。双子の場合は特に、生まれた時から夫婦で子育てはあたりまえというか、父親の育児参加なしでは成り立たちません。乳幼児の時はミルクをあげるのは同時、離乳食になるとご飯は一緒にあげる、寝かしつけも同じです。お子さんがいる方はわかると思いますが、乳幼児は一人でミルクを飲む事はできません。必ず誰かが哺乳瓶を持ってちょっとずつミルクをあげなければなりません。

未熟児で生まれた我が子たちは1か月間入院していたのですが、仕事の後に病院に行き、育児練習をしたのを覚えています。看護師さんから口を酸っぱくして父親の育児参加の必要さを説かれました。「ほら、パパおむつを交換してください。手が震えていますよ!」「そんなミルクの上げ方だと飲んでもらえませんよ。相手の事を考えて」と結構厳しくご指導をいただきました。

そんな境遇でしたので、育児はすぐに日常生活の一部になりました。朝はどちらかがおむつ交換かご飯を作る。ご飯は一緒にあげる。さすがにその後は会社ですが、日中サポートが出来ないので朝と週末はなるべく精力的に動くようにしています。

毎日子供と接しているとちょっとした異変にすぐに気が付きます。最近娘は話ができるようになってきましたが、まだまだ十分な会話はできませんので、子供達の様子を見ながら(特に原因不明で泣いている時)何が不満なのか?を考え、その解決策と思われる事を一つ一つ提示して、向こうのフィードバックを見ながら「あれ、これじゃなかったか。じゃあこれかな?」みたいな感じで試行錯誤します。これは文章にするともの凄く単純で簡単な作業に思えますが、子育てを始めてから 3年近く経った今でも、私を悩ませる仕事です。子供の機嫌が悪い原因は、体調が悪い、ただ単に不機嫌、注意を惹きたいなど様々ありますが、母親と違い経験値が圧倒的に低いので、「原因はこれだな」と仮説を立てて対応しても、ほぼ最初は不正解です。するとさらに子供に泣かれてしまいます。別の対応をして次も不正解になるとギャン泣きになり、こんどは私がイライラしてキレてわめいてしまいます。コントみたいな話ですが、これが日常の育児風景です。

仕事で普段マーケティングチームを管理しているので、ビジネスに何らかの問題が発生した時には、チームの皆と解決すべき課題を見つけ、解決策を考える事に頭を使いますが、子育てとマーケティングにはいくつか共通点があると感じることがよくあります。まず第一に、当たり前の話ですが、目の前の課題に対して「正しい解決策を提示しなければ、問題は解決しない」。そんなの当然でしょ?と思われる方もいると思いますが、意外とチームが提案してくる解決策と本来解決すべき課題との間に根本的な乖離や飛躍がある、ということが頻繁にあります。たとえば「あるサービスの売上が下がった」という時、チームが「リーチアウトが足りていないから新しい広告を出しましょう」と提案して来たとします。一見効果があるように見えますが、「新しい広告を出す」という解決策が、本当にあまたある仮説の中から精査して結論づけたものなのか、あるいはただの思いつきや直感なのか。担当者にその結論に至った論理展開を聞くと、一見よく考えられた仮説に見えて、実は後者であることがかなりあります。

第二の共通点は、経験値の重要性です。さっき自分は子供が泣いている原因の仮説を何度立てても不正解だったと言いましたが、それでも辛抱強く何度も試行錯誤してきた今は、少しずつ正解率が上がって来たように思います。マーケティングの仕事でも同じです。この課題をなんとしても解きたいと思い、試行錯誤を繰り返してきた人であれば、なんとなく答えは自分が持っている駒のどれかだろうな?とわかってくるようになります。ここで重要なのは、失敗を一番多く経験した人が一番多くの解決策を持っているということです。社員にたくさんの事に挑戦してほしいと常々伝えているのは、この経験値を高めてほしいからです。

類似点のある子育てとマーケティングですが、大きな違いはフィードバックを得られるスピードかもしれません。自分が間違った対応をした時、子供からのフィードバックは瞬時に返ってきます。なので、間違っているということがすぐにわかり、次の手を考えることができますし、解決しないと泣き止んでくれないので必死に答えを見つけようとします。ですが、マーケティングの仕事では自分で自分の仕事のフィードバックを取りに行かなければならない、つまり効果測定をしなければなりません。これも気をつけなければいけないポイントは、どこからデータを取るか、どの様に取るかで、全く違う結論にたどり着いてしまうことです。子育てがうまくできたかどうかのフィードバックは他者依存型ですから、相手の反応を見ればいいのですが、マーケティングの仕事でのフィードバックは自己依存型ですので、かなりのスキルが求められます。かなりの学習と訓練をしなければ身につかないスキルです。

カクタスの社員には、仕事も、子持ちの社員には子育ても、両方試行錯誤して色々な経験をしながら頑張って欲しいと思います。最後に、子育てとマーケティング、どちらも「慢心が身を滅ぼす」というところが共通の真実かもしれません。実はこのブログ記事を書こうと思いついたのは最近起きたアクシデントからでした。週末に子供を実家に預かってもらって 嫁さんと二人で出かけようと計画していたのですが、子供たちにとっては親がいないお泊まりは初体験。実家に連れて行く車で寝かせてしまって、朝までそのまま起きないようにと計画していたんですが、こっそり実家を出た後で、子どもたちが親がいないことに気づいて大泣きをしていると連絡が。迎えに行くと、子どもたちが二人とも今まで見た事もないくらい狂ったように泣いていて、夜中も心配で何度も起きては泣き出し大変でした。話はそれで終わらず、娘はショックで高熱を出してしまい、息子は泣きすぎて喉がガラガラ。嫁さんと、やっぱり初めてのお泊まりは一緒に寝てあげないとダメだったね、と反省したのでした。もう大きくなって来たから大丈夫と鷹をくくって、慢心したのが原因でしたが、これもやってみなければ分からなかったこと。

マーケティングの仕事でも、初めての試みを行う時は現場のプレーヤーと経験者が一緒になって状況を判断しながら進め、必要に応じて撤退も考慮しながらやることで、リスクは減らせるよなー、と思いました。子育ても仕事も、試行錯誤して痛い思いをしながら学んだことが一番身につくのだと思います。

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湯浅 誠

カクタス・コミュニケーションズ株式会社、代表取締役。1978年千葉県生まれ。大学を卒業後に渡英。その後インドに渡り、Cactus Communicationsに就業。現在は日本法人であるカクタス・コミュニケーションズ株式会社の代表取締役を務める。

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